PR

リゾバ先でも靴は育てる。大人の足元とシューケアの哲学

月に一度の手入れが生む、鏡面磨きの艶 大人の装備
本記事はプロモーションを含みます。

「とりあえずスニーカー1足」という安易な選択を手放す

荷物を減らすなら、靴は歩きやすいスニーカー1足で十分。そう考えるのが合理的だという意見も分かる。実際、多くのリゾバの荷物リストは、この一択で片付けられている。

ただ、その合理性を選ばずにきた。

歩きやすさと品格を両立する靴は、買ってすぐには手に入らない

歩きやすさだけを求めるなら、選択肢は多い。だが、歩きやすさと品格を両立する靴は、店頭で試着してすぐに手に入るものではない。足に沿って革が伸び、中底のコルクが足の形に沈み込んでいく。履き心地が自分のものになるまでには、相応の時間がかかる。

その時間そのものが、靴を選ぶ理由になっている。履き始めのそっけなさが、履き込むほどに自分の足へと馴染んでいく。この変化だけは、店頭では買えない。

履き込むほどに馴染んでいく、ブラウンのオックスフォード

トレーニング用と普段履きの革靴2〜3足。譲れない道具はminikuraで送る

赴任先には、トレーニング用と普段履きを合わせて2〜3足の革靴を持っていく。10足以上を所有している中から、その都度これだけを選び出す形だ。春夏はシューズが中心になり、秋冬はブーツが中心になる。荷物を絞る主義とは矛盾するようだが、譲れないものは譲れない。

かさばる革靴は、他の荷物と同じく手軽に使える宅配型トランクルーム【minikura】
で先に現地へ送っている。当日の身軽さと、譲れない道具を両立させる手段は、すでに他の記事でも書いた通りだ。

パッキング
スーツケースは捨てる。minikuraで荷物を送り、手ぶらでリゾバへ赴任する大人の流儀
スーツケースを持たずにリゾバへ赴任する方法がある。荷物はminikuraで事前に預け、当日はバッグひとつで出発する。環境を変えたい大人のための、手ぶら赴任の完全ワークフロー。

コックシューズを脱いだら、いつもの自分に戻る

普段、テーラーでオーダーしたジャケットやトラウザーズ、ベスト、シャツを着ている。流行に左右されるファッションではなく、これが自分のスタイルだ。ジーンズのようなカジュアルは一切持たない。当然、その一式に合わせる靴は革靴になる。厨房で働いているかどうかは、この選択とは関係がない。

赴任初日も、このスタイルのまま現地へ向かう。狙っているわけではないが、結果として第一印象が悪くなることはまずない。

2023年に撮った一枚と、2026年に撮った一枚がある。同じダブルモンクストラップが、変わらず足元で輝いている。手をかけ続けた分だけ、使い潰されることなく今も現役だ。

2023年、まだ現役だったダブルモンクストラップ
2026年も変わらず足元にある、同じダブルモンクストラップ

勤務中の主役は、機能が最優先されるコックシューズであること

厨房に立つ間は、当然コックシューズが主役になる。滑りにくさ、耐水性、長時間の立ち仕事に耐える機能性。この場面で革靴の出番はない。持ち場が変われば、足元に求められるものも変わる。それだけの話だ。

コックシューズは、使い切って手放す。革靴は、育てて残す

立ち仕事に加えて、歩数もかなりの数になる。この頻度の高さゆえに、コックシューズの消耗は早い。次の赴任先に移る前に、使い切って処分することも珍しくない。厨房で使い込んだものだけに、衛生面を考えても、そこに執着する理由はない。

一方の革靴は、同じ「足元の道具」でありながら扱いが違う。消耗して終わるのではなく、手をかけるほど自分のものに近づいていく。コックシューズが勤務時間の中で役割を終えるものだとすれば、革靴はオフの時間の中で育っていくものだ。


シューツリーとブラッシング。見知らぬ土地で自己規律を整える時間

履き終わった後のケアが、靴を育て、次の日のスイッチを入れる

一日の終わり、革靴を脱いだらすぐにシューツリーを入れる。湿気を吸わせたまま放置すれば、革の型崩れは早い。馬毛のブラシでほこりを払い、乾いた布で拭き上げる。これが毎日欠かさないケアだ。

毎日のケアとは別に、月に1度ほどの頻度で行うケアもある。回数を厳密に数えているわけではなく、靴の表情を見て判断している。艶が落ち、革が乾いた表情になってきたら、その時が頃合いだ。クリーナーで古いクリームや汚れを落とし、その上で少量のクリームを薄く伸ばし、豚毛のブラシで革に馴染ませる。塗りすぎれば逆効果になる。油分が革の表面に溜まって膜になり、屈曲する部分からひび割れたり、表面がベタついてほこりを呼び込んだりする。

季節が変わり、久しぶりに足を入れる一足には、履く前に一度手を入れる。休ませていた分、この一手間が仕上がりを左右する。

手順自体は難しいものではないが、見知らぬ土地でこの感覚を保ち続けるかどうかは、自分次第になる。

月に一度の手入れが生む、鏡面磨きの艶

この数分の作業が、翌日への切り替えになっている。赴任先が変わっても、この習慣だけは変わらない。荷物は身軽にしても、譲れない時間はそのまま持ち歩いている。

靴に限った話ではない。革製品は経年変化を重ねるほど、自分だけの相棒になっていく。持ち歩く道具が、ただの道具でなくなる瞬間だ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました